AM1H-ITX + Voyage MPD
ASRockにAM1H-ITXという毛色の変わったマザーボードがあります。
AMDのAM1ソケットのCPU用のマザーボードですが、これがATX電源だけでなく、DC19V電源でも動くのです。更に、ASRockのマザーボードに共通なのですが、光S/PDIF出力がついてきます。
AM1ソケットのCPUはどれも低消費電力で価格も安く、最高のAthelon 5350でも動作周波数2.0GHz、4コアでTDPが25Wしかありません。しかもSoCでほとんどの機能はこのチップに収まっていますから、DCアダプターも19V60W位のもので十分動きます。
このボードに4GBのメモリとHDDを加えれば、PCの出来上がりです。これに、先ごろ0.10.0となったVoyage MPDをインストールして、S/PDIFから直接デジタル出力を取り出すPCトランスポートを作ってみました。先のRaspberry Piでの経験からUSB出力にすっかり幻滅していたので、マザーボードから直接デジタル出力を出した場合を試してみたかったのです。光は同軸よりも音が悪いとは言われますが、PCからの場合は、PCのグラウンドノイズを断ち切ることができる分有利とも考えられます。
インストール手順は以下のサイトに従っていければ完了します。
注意点は、サイト中にも書いてありますが、最新バージョンでは、/tmp/rootにマウントする場所が異なることでしょうか。わたしは、これで少しハマりました。
さて、一応インストールが終わったら、S/PDIFから音楽信号が出力できるようにしなければなりません。
# Aplay -L
で、可能な出力全てが表示されます。これのS/PDIFのところを探して、デバイス番号を記録しておきます。
そして、etc/mpd.confのAlsa outputの
device "hw:0,0"
を
device "iec958:x,x" (x,xはAplay -Lで得たデバイス番号)
として保存。mpdをリスタートすれば、無事S/PDIFから音楽信号が出力されるはずです。条件が良ければ、24/192まで出力されますので、PCMファイルだけに限れば、まず十分なものです。
音は、ピラミット型のバランスで、余裕のある良い音です。細かい音までよく再生しながらも神経質なところはありません。Raspberry Pi 2 + Hifiberry Digi plusとは、音のバランスの点で好みの問題になるかと思いますが、個人的にはこちらの方が好みです。
余分なPC、それもS/PDIFの出力があるもの、を持っている人はVoyage MPDを入れて遊んでみても面白いかもしれません。
ちなみに、HDDとマザーボードは別電源で供給するのがコツです。
ASRock AM1H-ITX AMD AM1搭載miniITXマザーボードマザーボード MB2194 AM1H-ITX
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AMD Athlon 5350 Kabini コア AD5350JAHMBOX
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