とのじの迷宮

オーディオ・音楽、その他趣味について呟いていきます。

オープンリールテープの楽しみ

写真は現在のフロントエンドシステムです。

アナログは、レコードとオープンリールテープを鳴らしています。今回はオープンリールテープの話です。

オープンリールデッキは、TEAC A-7030GSL、1972年発売の既に50年選手の代物です。

それでも、TEACのサービスセンターで5年ほど前にメンテナンスを受けることができて、現在でも好調に動作しています。基本は2トラックに4トラックの再生ヘッドが付いた4ヘッド構成でテープスピードは38cm/sec(15in/sec)と19cm/sec(7.5in/sec)の2スピードです。

オープンリールテープの魅力、それはやはり音に尽きます。

オープンリールのミュージックテープは、一般的な4トラック19cm/sec(以下4tr19)のものと、より特殊で入手しづらい2トラック38cm/sec(以下2tr38)のものがあります。

4tr19のテープはアナログ全盛時代の1980年代初頭まで出ていましたが、その後は出ていません。そのため、保存環境により状態は大きく異なります。保存状態は外観だけでは中々わかりませんから、購入は半ば賭けになります。それに対して2tr38のテープは、入手経路は限られてまた価格も高いですが、今でも新品を入手することができます。

状態の良い4tr19のミュージックテープは、アナログレコードに比べると、プチノイズに無縁な音が楽しめます。また、テープの音は低音がしっかりしていて安定しているのが魅力です。ただし、古いためもありますがヒスノイズは多めです。総合評価としては、アナログレコードと一長一短、人によってどちらを取るかはわかれるでしょう。

2tr38のテープは隔絶した世界を繰り広げます。ほとんどのアナログマスターテープと同じ規格ですから、それも当然ではあります。そして、ウチでオフ会を開いたときに、最後に2tr38テープを聴かせるのですが、多くの人がそれまで聴いてきた音は何だったのかとの印象を抱いて帰ります。それほど、他の規格とは次元の異なる音がします。

ここまでで、オープンリールテープに興味を持った人もいるかもしれませんが、機会を見て一度聴いてみることをお勧めします。最近、カセットテープが人気ですが、それとは次元の異なる世界が広がっていることを知ることになるでしょう。