最近聴いた音楽
最近聴いて印象深かったソフトをいくつか挙げていきます。まずはクラシック編。
ピリオド奏法の演奏は、最近ではやたら過激になったり極端な解釈だったりして、馴染めないものが多いのですが、これはいい演奏です。極端な解釈によらず、きちんと音楽を解釈して納得できる演奏をしています。最近のベートーヴェン演奏ではお勧めのものです。
今更、なのですが、最近アナログレコードを手に入れたので聴きなおしました。
カラヤンのディスクを一つ選ぶならこれにするとまでは言いませんが、カラヤンのロマンティズムが溢れかえるレコードです。今はこういう演奏をできるところはないだろうと思わせるところも貴重です。
鬼才ファジル・サイのベートーヴェンは現代ピアノを使って演奏していますが、どこか即興的で、今まさに作曲されたばかりとの錯覚に陥らせてくれます。それは、既存の概念を打破しつつ音楽をきちんと解釈したところから生まれる感覚でしょう。
因みに、もう少し正統派のピアニズムを望むならば、イゴール・レヴィットの全集をお勧めします。
こうした若い世代のベートーヴェンを聴くと、いつまでも古い巨匠のレコードに拘らなくてもいいだろうと感じます。