小ネタ諸々
しばらく放置してしまっている間に、色々とありました。そうした諸々について少し。
・ずっと不安定なβバージョンのままだったVolumio2が、10月13日にようやくstableバージョンが発表されました。それでも当初は、Hifiberry-DIGIを認識しなかったのですが、Ver.2.001に翌々日バージョンアップして認識するようになりました。音は良くなったと思います。
・色々と箱物CDが出ました。これは、そのうちまとめてやりましょう。
・レガシーデバイス用にWindows7搭載のPCが欲しいと思い、Thinkpad X201sのOS無しを15k円ほどでネットオークションで手に入れました。6年くらい前の中古PCなのですが、分解掃除してメモリを8GB化して1TB+16GB SSHDの構成にすると、ゲームと重い画像処理をやらなければ、そこそこ快適に動きます。分解掃除やメモリ増量の注意点など書きたいことはあるのですが、いずれ気が向いたら。6年前でも初代Core i7にWXGA+(1440x900)の画面と打ちやすいキーボード、そして1.3kgほどの重さですので、モバイルPCとしてなら今でも立派に使えます。ネットオークションには、新品のキーボードとバッテリーは出品されているので、それを買って交換すれば新品時以上に快適に使うこともできます。なにしろ500GBほどのSSDも今なら13k円ほどなので、それに換えれば大分快適とさえいえる使い勝手になるはずです。今は手持ちにあったSSHDを使っていますが、そのうちSSDに換装しようと考えています。
もう、1,2あるかなと思いますが、長くなるのでこの辺で。
音楽と反体制と、政治的自由
ショスタコーヴィチなら、ハビ・ヤールも森の歌も平気で聴いているので、わたしは実は政治性なんて関係なく音楽を聴いているかもしれない。
しかし、反体制が、音楽業界と言う狭い枠で体制になり、それを嫌悪した大衆が檻で囲って敬して遠ざけた事がある。これ、クラシックの前衛音楽の話だけど、他にも当てはまりそう。例えば、ロックという枠の中では、政治的反体制が体制になっているように見受けられる。反体制でなければロックでない、なんて言説を見ると。
政治性から自由というのは、反体制であることではなく、体制側も反体制側も両方取り込んでしまうことなんだけど、難しいだろうな。
1960年代に若者の音楽として出発した経緯からすると、ロックで現状に対する不満が大勢になるのは仕方がない。ただ、誕生から50年してもそれしかないのなら、進歩がないと非難されても仕方ないだろう。ロックは政治的反体制こそスタンダードであるから政治的自由なんてない、と認めてしまえばお互い楽なんだろうけどね。
Raspberry Pi対応I2S DACの入手方法
まずは、国内で正規販売されているものとして、Sabreberry+があります。RCAジャックは自分でつけなければなりませんが、これを買うのが一番手軽でしょうか。スイッチサイエンスで販売しています。
次に、アマゾンです。ここでは、供給が不安定ですが、チェックしていると出てくることがあります。例えばこんなもの。
個人的には、PCM51x2よりも、ES9023の方が好きなので、あまりお勧めしませんが、それでもI2S接続の良さは楽しめると思います。
ネットオークションでも手に入ります。ヤフオクに出ることもありますが、ebayの方がずっと数多く出ています。例えば、「Raspberry Pi I2S DAC」で検索した結果が以下のリンクとなります。英語でありちょっと敷居は高いですが、選び放題でお値段は安くなります。
Hifiberry DIGI+については、出しているところに直接注文する必要があります。同軸接続する場合は、パルストランス付のものがお勧めです。
他にも変わり種として、X400というデジタルアンプ一体型があります。アンプの質はあまり良くありませんが、これとRaspberry Piとあとはスピーカーだけという気軽さになりますので、PC脇に置いてBGMを流すような使い方に良いかもしれません。
Raspberry Pi 3とRaspbianとMPD
Raspberry Pi3が発売されました。
早速買いましたが、Volumio2 RC1はもちろん、Volumio1.55でもイマイチ不安定です。
折角の内蔵wi-fiも使えませんので、RaspbianにMPDをインストールしてHifiberry-digiから音出ししました。
1) Raspbianのインストール
Raspbianはここから、Raspbian Jessie liteをDL。その後解凍してイメージをmicroSDに書き込む。
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
を行う。
data_tree_overlay=hifiberry-digi
を追加。
b. /etc/modules に以下を追加。
snd_soc_bcm2708
snd_soc_bcm2708_i2s
bcm2708_dmaengine
snd_soc_pcm512x
snd_soc_hifiberry_digi
c. 以下を実行
sudo sync
http://asoyaji.blogspot.jp/2011/…/voyage-mpd-2011122_25.html
で、最後に
mpc update
でデータベース構築。これで、GMPCで音が出るはず。うちでは出ました。
音は安定していて良い感じかな。
追記(2016/5/02)
4/30にrpi-updateをしたところ、Volumio1.55を読み込まなくなってしまいました。5/2に新しいrpi-updateが来ましたが、症状は同じです。それでいて、Volumio2 RC1の不安定さは変わらないので、しばらくはRaspbian + MPDで行くことにしました。
Volumio 2 β-1
Volumio 2は開発がアナウンスされてから1年近く経ちますが、未だに正式版は出てきていません。それでも、昨日βバージョンが発表されましたのでダウンロードして使ってみました。
I2S DAC(ES0923使用)につなげての音出しです。USB等では試していません。
I2S DACを認識させるためには、/boot/config.txt に下記の一行を加えます。
device_tree_overlay=hifiberry-dac
I2S DACの種類によっては、"hifiberry-dac"のところを"hifiberry-dac-plus"などに変える必要があるかもれしれませんが、この辺りは各自試行錯誤してください。
これでrebootして、Web UIのメニュー(Output Option>Alsa option>output device)にsndrpihifiberryが見える(Alsaの下に空白ができます。これにカーソルを合わせると見えるようになります)ので、これに設定します。
次にNASの認識です。NASにSAMBA等を使ってCIFSで組んでいる人は、NAS設定のpathを/music等ではなく、\musicにしてください。どうやらバグのようでバックスラッシュでないとNASを認識してくれないようです。多分、CIFSだけの事かと思いますが、NFSなどでは試していないのでわかりません。
これで、基本的に音は出るようになると思いますが、 Playback options>Volume normalizationはoffにした方が良いでしょう。
また、なによりも最初にIPはstaticにした方が良いようです。
音は確実に良くなっています。低域の安定感が増し、更に細かい音まで出すようになりましたので、音楽を聴くのが楽しくなります。
それでは、自己責任でVolumio 2 βバージョンを楽しんでください。
追記(2016:02:13): 今のところ、I2S DACで認識できるものは、Hifiberry-DAC(として認識されるI2S DAC)とHIfiberry-DIGI+だけのようです。
・Hifiberry-DIGI+の設定の仕方。
1. /boot/config.txtの編集
device_tree_overlay=hifiberry-digi
を追加。
2. /etc/mpd.conf の編集
samplerate_converter "soxr very high"
をコメントアウト。
あとは、上記手順でいけると思います。
Studer C37の音
今年もインターナショナルオーディオショウ(以下TIAS)に行ってきました。
数多の新製品がありましたが、それら全てを霞ませてしまったのが、ヨシノトレーディングのブースで再生された、Studer C37の音でした。
これは、1インチのテープ幅のテープを扱う(普通は1/4インチ)オーブンリールテープレコーダーです。これで、1インチ2トラック76cm/secという、ほとんど聞いたこともないスペックで音楽を再生したのです。
その音は、ハイレゾなぞは問題にしない、もちろんレコードも及ばない高い水準の音でした。全ての楽器が生の質感を備えていて、しかもピアニシモからフォルテシモまで、全く破綻するところのない見事なもの。しかもノイズリダクションなしなのにアナログ特有のヒスノイズも感じられない。
私は、ベーゼンドルファーのインペリアルの音がこれほどリアルに捉えられている事に仰天しました。他の人は、あるいは重いシンバルで、あるいは質量感のあるバスドラムの音に、とそれぞれ違うところで驚いたのではないかと思います。
そして、それらが単なるサウンドではなく、音楽として鳴っているところがもっとも気に入りました。音だけすごいオーディオには飽きていますからね。
さて、TIASは今日27日までです。今日も鳴らすかわかりませんが、これだけでも聴きに行く価値はあると思います。
トランジスタ技術2015年9月号
ラズパイ・オーディオが特集されているトラ技9月号を先日注文して、今日きました。正直、食い足りない部分もあるけれど、これからラズパイ・オーディオ やろうとい う人向けに親切にできていると思います。Volumioのweb UIの使い方なんて、わたしなんぞは「触ればわかるでしょう」で終わってしまうけれど、ここでは懇切丁寧に説明しています。Linuxについて何も知らな い 人でも使えそうに書かれているのは確かでしょう。
他にも、DACの動作の基礎の記事などがあったり、一冊オーディオ向けにできています。ラズパイに興味がない人にもおすすめ。
もちろん、ラズパイ・オーディオに興味があったけれど、敷居が高くて、という人には大推薦。一番の敷居の高さはトラ技という雑誌を買うこと、でしょうかw