Raspberry Pi 3B と ASUS Thinker Board と Volumio
1ボードコンピューターは最近、雨後の筍のように色々なものがでていますが、その中でもやはりRaspberry Piが優位を保っているようです。
そうしたRaspberry Piに対して、GPIOのpin互換とコネクタ位置などを揃えることで、Raspberry Piの周辺機器を使えるようにしようと考えるところが出てきても不思議ではありません。
そして、実際にそれをやったのが、ASUS Tinker Boardです。スペックをRaspberry Pi 3Bよりも高くして、GPIOpin互換と外形をそっくりにしています。
スペックはCPUやメモリなどで高くなっていますが、注目するべきはメモリと通信チップ周りでしょう。
メモリは2GBとRaspberry Pi 3Bの倍、通信チップはLANチップとUSBチップを分けて、相互干渉しないようになっています。LANチップはきちんとGbit LAN対応です。それに対して、Raspberry Pi 3Bでは、LANとUSBを一つのチップで処理しているため、LANは遅く、相互干渉によると思われる悪影響が感じられることがありました。
そして、この二点は新しく出たRaspberry Pi 3B+でも解消できていません。
とはいえ、Raspberry Piを使っているのもネットワークオーディオのためであるので、Tinker Boardがこの用途に使えなければ、如何に高性能であっても私の興味は惹かなかったでしょう。
ところが、VolumioがTinker Boardに対応してきました。本家のRaspberry Piほど更新頻度は多くありませんが、それでも現在は、Raspberry Piがver.2.378に対して、Tinker Boardはver.2.349です。
こうなるとTinker BoardとRaspberry Pi 3Bを比較したくなります。で、比較してみました。
OSはVolumioのそれぞれの最新版を使用、DACにはI2S DACを使用しての比較です。GPIOpin互換ですから、Raspberry PiのI2S DACがTinker Boardでもそのまま使えます。
結果はOSのバージョンが若干古いにも関わらず、Tinker Boardの圧勝でした。出てくる音は重心が低く安定していて、細かい音もよく出るのでステレオイメージも広いものでした。
問題はお値段が若干高めですが、それでも1万円程度です。オーディオ機器として考えると、相変わらず格安です。新しく出たRaspberry Pi 3B+を買うよりも、こちらの方が費用対効果は高いだろうと思います。
ASUS TInker Boardはお薦めです。
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