Quad44のメンテナンス等
サブシステムで使っているQuad44のメンテナンスを行いました。
Quad44も初期型が登場してから、既に40年近くが経過しています。さすがに、リキャップ等のメンテナンスをしなければならないと思い、実施しました。
メンテナンス情報はDada Electronicsから得ました。ファイルのダウンロードには登録が必要となりますが、これはシリアルナンバーからメンテナンス部品が示されているため、非常に便利なものです。
Dada Electronicsのファイルにはケミコンの交換だけが示されていますが、更に念のためにタンタルコンデンサも交換しました。
これらのケミコンとタンタルコンデンサは、千石電商で入手できるものを使用しました。
ー電源部のメンテンナンス
電源部を開けて、内部の電源スイッチとスパークキラーを交換しました。電源スイッチは若松通商で売っているSS-13、スパークキラーはマルツで売っているものを使用しました。
-リレーとロジックスイッチの交換
そうそう壊れるところではありませんが、安いものなので予防措置として交換しました。
リレーはG5V-2-12V, ロジックスイッチはTC74HC4066AP、リレーはマルツ、ロジックスイッチはRS onlineで購入しました。
-オペアンプの交換
オペアンプは、Dada Electronicsでは、初期型ではOPA604またはLME49710を勧めていますが、個人的にはこの選択はよろしくありません。確かに音は良くなりますが、Quadの音ではなくなってしまう感じです。
初期型ではTL071の代わりにTLE2071、後期型ではTL072の代わりにTLE2072を勧めます。TLE2071はデータシートに、"Direct Upgrades to TL05x, TL07x, and
TL08x BiFET Operational Amplifiers"と書いてあるTL071の正統な上位互換機種なのです。特性は良くなり、音も誇張がなくちょっと大人しいけれど自然な音がします。わたしの抱いているQuadの音に近いものです。これはRS onlineから買えます。
これで、一通りメンテが終わりますが、最後にジャンパーなどの半田部分をチェックしましょう。やに入り半田を使っているため経年劣化が起きている可能性があります。断線などないかきちんとチェックします。
以上を行えば、今後もストレスなくQuad44を使い続けることができるでしょう。