RaspyFi 初歩からの事始め その2
・RaspyFi設定
- ネットワーク設定
1) Raspberry PiのIPアドレスを調べる。
Raspberry PiはデフォルトではDHCPで自動的にIPアドレスが割り振られる設定となっている。ここで、Raspberry PiのIPアドレスを調べるためには、ローカルにHDMIでディスプレイ、USBキーボードを接続し、# ifconfig で調べるのがもっともシンプルだ。しかし、今後何かある毎にローカルに接続するのは面倒なので、ここではSNMPを使用して調べる方法を使用する。
まず、Planexが出している"監視万能node manager"と言うソフトをダウンロードしてインストール。ダウンロード先はこちら。
インストールすると、スタートメニューに"管理Map"というアイコンができるので、これをクリックして立ち上げる。立ち上げたら、自動発見(双眼鏡マークのアイコン)をクリックし、自動発見を開始。これで、プライベートIPアドレスが割り振られている機器を表示できる。これらの中から、Raspberry Pi接続前になかったIPアドレスがRaspberry Piのものとなる。また、NASのIPアドレスがわからなかったら、これにNASも表示されますので知ることができる。
2) SSHクライアントの接続
Raspberry PiのIPアドレスがわかったら、Windows PCのSSH クライアントを立ち上げてリモート接続を行う。新規SSH接続の項をクリックして以下の項目を入力する。
ホスト: Raspberry PiのIPアドレス
アカウント: pi
パスワード: raspberry
これで、接続できる。
3) 固定IPアドレスへの変更
DHCPでは、再起動のたびにIPアドレスが変わる可能性があり不便なので、ここでIPアドレスを固定することにする。
まず、以下のコマンドを入力する。#は記述上、以下がコマンドであると示すためのものだから入力しない。
# sudo vi /etc/network/interfaces
すると、設定が記述されたファイルが表示されるので、以下の行頭に#を挿入し、コメントアウトする。
iface eth0 inet dhcp
↓
#iface eth0 inet dhcp
このように行頭に#を挿入すると、コメント行とみなされて同じ行のその後の設定は無効となる。*1
これの後の行に以下の設定を記述。
iface eth0 inet static
address 192.168.X.X
netmask 255.255.255.0
network 192.168.X.0
broadcast 192.168.X.255
gateway 192.168.X.1
dns-nameservers 192.168.X.1
addressの最後のXは、任意に空いている番号(2~254)を割り当てる。address, network, gatewayの192.168.X.YのXはルーターのアドレスに従う(前記管理マップでIPアドレスを調べたときに、末尾が1となっているものがルーターのアドレス)。
この後、「esc」 + 「:wq」で保存。
# sudo reboot
とコマンドを打ち込み、再起動すると固定IPを割り振られている。これは前記管理マップで確認できる。IPアドレスが変わるので、当然SSHクライアントもホストのIPアドレスを変えて接続し直す。
・NASに接続
# sudo vi /etc/auto.nas
で、以下のように編集。username, passwordはNASのものを使用する。
Nas -fstype=cifs,file_mode=0777,dir_mode=0777,iocharset=utf8,sec=ntlm,rsize=2048,wsize=4096,cache=strict,username=,password= ://192.168.nasip/sharename
:wq
# sudo service autofs restart
これで、NASが読み込まれる。
・MPDクライアントの導入*2
!) Windows PCをMPDクライアントとして使う場合、Gnome Music Player Cliant(GMPC)をインストールする。
ダウンロードはこちらから。ダウンロードは自動的に始まる。実行ファイル形式となっているので、クリックしてインストール。
2) Android端末をMPDクライアントとして使う場合は、Google Playで"MPDroid"を検索し、インストール。
3) iPhone等は、"MPoD"と言うアプリを探してインストール。iPhoneは使っていないので良く知りません。
・再生
各MPDクライアントを設定して、再生。ここまで来た人ならば、あまりまごつかずにできるでしょう。と言うことで、説明無し。ご自分で頑張ってみてください。
それでは、健闘を祈ります。
追記: 一応Linuxを触ったことがない人を対象にして書いたつもりです。
色々書いていますが、DHCPでIPアドレスを割り振られたRaspberry Piを探すのにちょっと手間がかかる程度で、インストールはイメージをSDカードに書き込むだけ。あとは、固定IPを割り振って、/etc/auto.nas でNASを指定してやるだけ。RaspyFiの設定に必要なのはこれだけですので、Linux経験者ならば30分とかからずに済むと思います。
あと慣れた人がやってしまいがちなのが、アップデート。これをやると、なぜか動かなくなりますので、アップデート厳禁。このあたり、βバージョンらしいところです。
*1:vi は簡易エディタ【使い方】
*2:RaspyFiはdebian系Linux上でMPDと言う音楽再生Daemon(一種のソフトと考えてください)を動かして音楽を再生します。このMPD自体には操作機能が全くないので、MPDクライアントからリモートで再生操作をすることになります。きちんと設定できれば、リモコン感覚で手軽に楽しむことができます