クラシック箱モノ紹介

クラシックCDの価格破壊がはじまってから、どのくらいになるでしょうか。

記憶している限りでは、Naxosに対抗してか旧譜を600円/枚くらいでメジャーレーベルが出してきたのか、1990年代の後半ですからもう15年ほどにもなるでしょう。

中でも、エポックメイキングなのは、" The Great Pianists of the 20th Century"の200枚ものだったと思います。なにしろ、200枚組で34,000円！１枚あたり170円で、しかも立派な装丁ときちんとした解説がついてしっかりしたボックスに入っていました。これが21世紀になるころの話。

その後も、格安CDboxが折に触れて出てきて、今では50枚組1万円もすっかり普通になってしまいました。

多分、近い将来配信に移行することを見越してのパッケージメディア最後のバーゲン、と言ったところでしょうが、安い分には文句はありません。ただ、こうした箱モノはほとんどが一回限りの限定生産なので、入手できるときにしておかないと次の機会があるかどうかわかりません。

そこで、今新譜で出ているクラシック箱モノ紹介。一応、推薦できるものを並べてみました。

1. DG, Decca, Philipsとかつての三大ブランドが似たような箱モノを出しましたが、今でも新品で手に入るのは、Philipsだけのようです。

Philips Original Jackets Collection

2. RCA Living Stereo。RACが1950-60年代にアメリカを中心として活躍した一流アーティストを中心に収録した箱モノ。演奏も録音も今もって良い。

Living Stereo 60 CD Collection

3. Mercury Living Presenceは演奏はRCAのものほどではないけれど、録音はそれに比肩する。2集でているが、第1集は新品では手に入らないようなので、第2集をあげておく。

Vol. 2-Mercury Living Presence

4. ワーグナーオペラ全集。余り演奏されていない初期のオペラからワーグナーが作曲したすべてのオペラが収録されている。

Wagner Complete Operas

5. ワーグナーと言えば、ヴェルディ。こちらも全作品集が出ています。

Complete Works

5. Mozart 111。モーツァルトは大体聴いていると言う人にセカンドチェイスとしてお勧め。良くも悪くも一癖ある演奏ばかり。

Mozart 111 Masterworks

6. トスカニーニコレクションはまだ新品で手に入る。モノラル録音とは言え、演奏は他では変えられないものがある。85枚で10000円程度と安いのも良い。

Toscanini Collection

7. カラヤンは1960-70年代が良かったなぁ、と思っているならば、両方出ています。
カラヤン 1960's

Karajan 1960's: the Complete DG Recordings

カラヤン 1970s

Karajan - 70s

8. ついでだから、EMIのカラヤン録音もあげておこう。こちらはオペラ集もあります。
管弦楽集

Complete Emi Recordings 1946-84 Vol 1: Orchestral

オペラ集

Complete Emi Recordings 1946-84 Vol 2: Opera/Vocal

9. 当時はカラヤンの対抗馬はベームでしたが、ベームは幾つかの交響曲全集をまとめたものが出ています。

ベートーヴェン、ブラームス、モーツァルト、シューベルト：交響曲全集 ベーム＆ウィーン・フィル、ベルリン・フィル(２２ＣＤ)

10. ワーグナーとヴェルディは生誕200年。そして、20世紀を代表する作曲家の一人であるブリテンは今年生誕100年となります。ブリテンもまた"The Complete Works"と銘打ったボックスが出ています。

Complete Works

番外. 最後におまけで、GergievのMahler交響曲全集。SACDでこの価格は安い。いや、CDを含めてもマーラー全集がこの価格は安い。HMVではもっと安いのですが。

マーラー: 交響曲全集 / ゲルギエフ&ロンドン交響楽団 (Mahler : Symphonies Nos 1-9 / Valery Gergiev, London Symphony Orchestra) (10SACD Hybrid) [輸入盤]

こんなもの、買っていては、未聴CDが山のようになるはずだ。