Raspberry Pi対応I2S DACの入手方法
まずは、国内で正規販売されているものとして、Sabreberry+があります。RCAジャックは自分でつけなければなりませんが、これを買うのが一番手軽でしょうか。スイッチサイエンスで販売しています。
次に、アマゾンです。ここでは、供給が不安定ですが、チェックしていると出てくることがあります。例えばこんなもの。
個人的には、PCM51x2よりも、ES9023の方が好きなので、あまりお勧めしませんが、それでもI2S接続の良さは楽しめると思います。
ネットオークションでも手に入ります。ヤフオクに出ることもありますが、ebayの方がずっと数多く出ています。例えば、「Raspberry Pi I2S DAC」で検索した結果が以下のリンクとなります。英語でありちょっと敷居は高いですが、選び放題でお値段は安くなります。
Hifiberry DIGI+については、出しているところに直接注文する必要があります。同軸接続する場合は、パルストランス付のものがお勧めです。
他にも変わり種として、X400というデジタルアンプ一体型があります。アンプの質はあまり良くありませんが、これとRaspberry Piとあとはスピーカーだけという気軽さになりますので、PC脇に置いてBGMを流すような使い方に良いかもしれません。
Raspberry Pi 3とRaspbianとMPD
Raspberry Pi3が発売されました。
早速買いましたが、Volumio2 RC1はもちろん、Volumio1.55でもイマイチ不安定です。
折角の内蔵wi-fiも使えませんので、RaspbianにMPDをインストールしてHifiberry-digiから音出ししました。
1) Raspbianのインストール
Raspbianはここから、Raspbian Jessie liteをDL。その後解凍してイメージをmicroSDに書き込む。
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
を行う。
data_tree_overlay=hifiberry-digi
を追加。
b. /etc/modules に以下を追加。
snd_soc_bcm2708
snd_soc_bcm2708_i2s
bcm2708_dmaengine
snd_soc_pcm512x
snd_soc_hifiberry_digi
c. 以下を実行
sudo sync
http://asoyaji.blogspot.jp/2011/…/voyage-mpd-2011122_25.html
で、最後に
mpc update
でデータベース構築。これで、GMPCで音が出るはず。うちでは出ました。
音は安定していて良い感じかな。
追記(2016/5/02)
4/30にrpi-updateをしたところ、Volumio1.55を読み込まなくなってしまいました。5/2に新しいrpi-updateが来ましたが、症状は同じです。それでいて、Volumio2 RC1の不安定さは変わらないので、しばらくはRaspbian + MPDで行くことにしました。
Volumio 2 β-1
Volumio 2は開発がアナウンスされてから1年近く経ちますが、未だに正式版は出てきていません。それでも、昨日βバージョンが発表されましたのでダウンロードして使ってみました。
I2S DAC(ES0923使用)につなげての音出しです。USB等では試していません。
I2S DACを認識させるためには、/boot/config.txt に下記の一行を加えます。
device_tree_overlay=hifiberry-dac
I2S DACの種類によっては、"hifiberry-dac"のところを"hifiberry-dac-plus"などに変える必要があるかもれしれませんが、この辺りは各自試行錯誤してください。
これでrebootして、Web UIのメニュー(Output Option>Alsa option>output device)にsndrpihifiberryが見える(Alsaの下に空白ができます。これにカーソルを合わせると見えるようになります)ので、これに設定します。
次にNASの認識です。NASにSAMBA等を使ってCIFSで組んでいる人は、NAS設定のpathを/music等ではなく、\musicにしてください。どうやらバグのようでバックスラッシュでないとNASを認識してくれないようです。多分、CIFSだけの事かと思いますが、NFSなどでは試していないのでわかりません。
これで、基本的に音は出るようになると思いますが、 Playback options>Volume normalizationはoffにした方が良いでしょう。
また、なによりも最初にIPはstaticにした方が良いようです。
音は確実に良くなっています。低域の安定感が増し、更に細かい音まで出すようになりましたので、音楽を聴くのが楽しくなります。
それでは、自己責任でVolumio 2 βバージョンを楽しんでください。
追記(2016:02:13): 今のところ、I2S DACで認識できるものは、Hifiberry-DAC(として認識されるI2S DAC)とHIfiberry-DIGI+だけのようです。
・Hifiberry-DIGI+の設定の仕方。
1. /boot/config.txtの編集
device_tree_overlay=hifiberry-digi
を追加。
2. /etc/mpd.conf の編集
samplerate_converter "soxr very high"
をコメントアウト。
あとは、上記手順でいけると思います。
Studer C37の音
今年もインターナショナルオーディオショウ(以下TIAS)に行ってきました。
数多の新製品がありましたが、それら全てを霞ませてしまったのが、ヨシノトレーディングのブースで再生された、Studer C37の音でした。
これは、1インチのテープ幅のテープを扱う(普通は1/4インチ)オーブンリールテープレコーダーです。これで、1インチ2トラック76cm/secという、ほとんど聞いたこともないスペックで音楽を再生したのです。
その音は、ハイレゾなぞは問題にしない、もちろんレコードも及ばない高い水準の音でした。全ての楽器が生の質感を備えていて、しかもピアニシモからフォルテシモまで、全く破綻するところのない見事なもの。しかもノイズリダクションなしなのにアナログ特有のヒスノイズも感じられない。
私は、ベーゼンドルファーのインペリアルの音がこれほどリアルに捉えられている事に仰天しました。他の人は、あるいは重いシンバルで、あるいは質量感のあるバスドラムの音に、とそれぞれ違うところで驚いたのではないかと思います。
そして、それらが単なるサウンドではなく、音楽として鳴っているところがもっとも気に入りました。音だけすごいオーディオには飽きていますからね。
さて、TIASは今日27日までです。今日も鳴らすかわかりませんが、これだけでも聴きに行く価値はあると思います。
トランジスタ技術2015年9月号
ラズパイ・オーディオが特集されているトラ技9月号を先日注文して、今日きました。正直、食い足りない部分もあるけれど、これからラズパイ・オーディオ やろうとい う人向けに親切にできていると思います。Volumioのweb UIの使い方なんて、わたしなんぞは「触ればわかるでしょう」で終わってしまうけれど、ここでは懇切丁寧に説明しています。Linuxについて何も知らな い 人でも使えそうに書かれているのは確かでしょう。
他にも、DACの動作の基礎の記事などがあったり、一冊オーディオ向けにできています。ラズパイに興味がない人にもおすすめ。
もちろん、ラズパイ・オーディオに興味があったけれど、敷居が高くて、という人には大推薦。一番の敷居の高さはトラ技という雑誌を買うこと、でしょうかw
小林幸子の「さちへんげ」
小林幸子がコミケで頒布した「さちへんげ」を当日並んで買いました。
これは、ボカロの名曲を小林幸子本人が歌っているもの。Sachikoではありません。
曲目はこんな感じ。ボカロ聴いた人なら、一度くらい聴いたことがある曲ばかり。
・いーあるふぁんくらぶ
・いろは唄
・桜ノ雨
・さちさちにしてあげる-さちへんげremix
・吉原ラメント-さちへんげremix
・紅一葉-さちへんげremix
・カーチャン-さちへんげremix
・千本桜-さちへんげremix
小林幸子の生の声なので、ボカロが苦手な人も聴けるのではないでしょうか。こうして聴くと、やはり名曲ぞろい。小林幸子の上手さと相乗効果で、数多のJ-Popやアニソンを蹴散らすパワーに満ちています。
で、最近のJ-Popに比べると音量レベルは控えめで(それでも高いですが)、声も加工がほとんどされていないので、意外と録音が良い。ただ、もう少しマスタリングが上手だったらな、と思うところもあります。
ある意味、小林幸子とボカロを紹介するのにぴったりの一枚となっています。
皮肉なことに、小林幸子はこれでJ-Popの最先端に立ってしまったのかもしれません。日本の音楽シーンに関心があるなら必聴盤かな。こうしたものがコミケから出てきたのは必然でしょうか。
小林幸子オフィシャルブログによると、委託販売も検討されているそうです。
Raspberry Pi 2 音楽用OS 聴き比べ 後編
Raspberry Pi 2 音楽用OSの音の聴き比べです。あくまで、わたしの試聴環境と耳での官能評価に過ぎないので、参考程度に。そのため、簡単にまとめました。
・Volumio : そつのない音。
・Runeaudio : 本番環境で起動せず、評価なし
・lightMPD : 繊細だけど、線が細い。
・Moode Audio Player : 中庸、よりもちょっと泥臭い感じか。
・Archphile : 刺激の少ない大人の音。ただし、刺激が欲しいところでも出てこないのが惜しい。
・Volumio改(ほーりーさん作) : オーケストラのスケール感が出てくるがやや誇張されているか。奏者の実在感はこれが一番出る。
と、言うことで、個人的には、Volumio改が一番、次点でArchphile、かな。
数日間ラズパイOSと付き合って抱いたのは、まだまだ伸びしろはありそうとの平凡な感想でした。
最後にそれぞれのリンクを。
・Volumio : Volumio - Audiophile Music Player
・Runeaudio : RuneAudio - Embedded Hi-Fi music player
・lightMPD : デジファイのおと
・Moode Audio Player : moodeaudio.org
・Archphile : Archphile - Yet Another Archlinux Based Audiophile Distribution for Raspberry Pi, Udoo and Cubox-i
・Volumio改 : Volumio1.55 ここまでのまとめ - ほーりーさんの日記